学長・顧問挨拶

ABOUT KNWU

学長挨拶

「食とリハビリ」をグローバルな視点で連動的に捉え、
科学的思考と使命感を持った人材育成を目指します。

東筑紫学園
九州栄養福祉大学学長
東筑紫短期大学学長

室井 廣一

PROFILE

昭和46年/
拓殖大学政経学部卒業
昭和49年/
早稲田大学大学院政治学研究科修士課程修了
東筑紫短期大学教授
東筑紫学園理事長

 九州栄養福祉大学は食を通して福祉を実現しようという教育理念を持った管理栄養士養成専門大学として平成13年に開学しました。人間の健康で幸福な生活、すなわち福祉を実現する上で最も根源的なものが「食」であり、その「食」を守ることが人間生活の基盤であり社会や国家の礎であるという認識に立ち、その礎となる「食医」「食の番人」的役割を果たす管理栄養士養成を開学以来目指してきました。管理栄養士の国家試験においても第1期生から16期生まで福岡県内では14回第1位の合格率をあげてきました。九州全体でもほとんどトップクラスの成績を示してきました。
 そういう中、北九州市や地元医師会などからの要請を受け平成16年には我が国で2番目に古い歴史を持つ両科(理学療法・作業療法)併設の「労働福祉事業団・九州リハビリテーション大学校」を継承し専門学校 九州リハビリテーション大学校を開学しました。この大学校や九州労災病院のある足立山は、その昔平安の都づくりをした和気清麻呂公が足を治したという歴史的伝説の地であり、国の「小倉傷痍者訓練所」や日本で初めての基幹病院としての九州労災病院も設立されてきたリハビリの発祥地であります。この地から斯界にはたくさんの人材が巣立っています。
 本学は到来しつつある少子高齢社会の様々な人間福祉の課題に対応するため、この大学校を九州栄養福祉大学と統合しリハビリテーション学部として位置づけこれまでの「食」にリハビリを加えてより一層人々の健康生活を守れる人材養成に取り組みたいと思い、平成23年からは新たな旅立ちとなりました。尚、伝統の九州リハビリテーション大学校名は『九州リハビリテーション大学校記念館・日本リハビリテーション発祥地記念館』としてその名を残すことになりました。
 「食」や予防リハビリを含めた「リハビリ」を通して人々を病気や障害、怪我から未然に守り増大する医療費を抑制することは国家社会全体の重要な課題です。目指すは「食とリハビリ」をグローバルな視点で連動的に捉え、直面する課題に応える科学的思考と使命感を持った人材育成です。管理栄養士、理学療法士、作業療法士の専門領域を踏まえた「健康生活の番人」たる医療人が大切なのです。彼らはいずれ人々の健康で幸福な生活を守る礎となっていくでしょう。我々は到来しつつある前例のない少子高齢社会という社会構造のより強固な人間福祉の礎を築くべく「食とリハビリ」の連携を図り教育の相乗効果の発現を願うものです。

顧問挨拶

豊かな人間性と幅広い視野を有する医療専門職
生活支援に基づいた明日の医療を担う人材を育成する

九州労災病院院長
九州栄養福祉大学
小倉南区キャンパス顧問

三浦 裕正

PROFILE

昭和57年3月/
九州大学医学部卒、九州大学整形外科入局
昭和62年1月/
米国デポールバイオメカニクス研究所研究員
平成3年4月/
九州大学医学部附属病院(整形外科)
平成14年4月/
九州大学大学病院助教授(リハビリテーション部)
平成20年4月/
九州大学医学研究院整形外科准教授
平成22年4月/
愛媛大学医学系研究科整形外科教授
平成24年4月/
愛媛大学医学部附属副病院長
平成27年4月/
愛媛大学医学部附属病院長
平成30年6月/
愛媛大学副学長
令和4年4月/
九州労災病院院長

九州労災病院は、戦後復興期以降多発していた労働災害の治療を目的として1949(昭和24)年に全国で初めて設立された労災病院です。設立以来、「地域住民と勤労者の皆様に、良質で安全な医療を提供します。」という理念を掲げ、急性期医療を提供する地域の中核的医療機関、24時間チーム医療を提供する地域医療支援病院としての役割を果たしています。
特にリハビリテーション部門は、病院開設以来70有余年にわたり、我が国における嚆矢(こうし)として常に指導的役割を担い、リハ医学の発展に果たした役割は計り知れません。
九州栄養福祉大学リハビリテーション学部の前身・労働福祉事業団九州リハビリテーション大学校は、1966(昭和41)年、国の要請を受け我が国2校目の理学療法士、作業療法士養成校として九州労災病院敷地内に開校し、日本のリハビリテーション医療の先頭に立ってリハビリテーションの概念を全国に広め、我が国のリハビリテーションの歴史を創ってきたと言っても過言ではありません。2004(平成16)年、東筑紫学園に移譲され現在に至っていますが、当校の卒業生は全国の医療機関や教育機関において指導的立場で活躍しており、高く評価されています。
2011(平成23)年5月、九州労災病院は約2km離れた現在地(小倉南区曽根北町)に新病院として移転しましたが、臨床実習施設として、また医学専門科目の講師派遣や施設利用等現在も連携を図っています。また、九州栄養福祉大学リハビリテーション学部葛原キャンパス(旧九州労災病院跡地)には、当時のリハビリテーションセンターをそのまま残し、日本リハビリテーション発祥地記念館・九州リハビリテーション大学校記念館として利用されています。
我が国は、超高齢社会を迎え、医療、介護の改革が進められ、リハビリテーション医療の領域も第1次予防から第3次予防に至る幅広いものへと拡大し、その需要は更に増大するものと予測されます。
本学部はリハビリテーション医療に必要な高度な知識や技術の修得は勿論のこと、食とリハビリテーション、さらに子育て教育を統合した学識を身につけた幅広い視野と医療人としての豊かな人間性を有する生活支援に基づいた理学療法士・作業療法士として、明日の医療を担う人材が育つものと期待しております。